5/27に、パトロールへ参加しました。

まさひとです。こんにちは。

 

 

 

 

まず。6月18日の朝に大阪で起きた地震には、私もびっくりしました。何となく、関西では大きな地震のイメージが無かったのです。どうか被害が少ないように、と。そしてまた、不幸にして亡くなられたかたのご冥福を、願っています。

 

とはいえ、建築の世界の末端にいるひとりとして、ひとつ、どうしても言っておきたいのですが。「安全にはお金がかかる」のです。

 

だからもしも、安全性に問題があるブロック塀を通学路に作ってしまい、結果として犠牲者を出してしまったことを、真摯に反省して改善しようと思うのなら。既にあるブロック塀の点検や改修は、必ず専門の業者へ頼みなさい。教員やPTAなど素人が点検したところで、何か分かるたぐいではありません。大事なことだから二回書きますが、「必ず専門の業者へ頼みなさい」。

 

 

 

そもそも今回のように、安全性に問題があるブロック塀を通学路へ作って放置してしまった原因が、どこにあるのかと考えるなら。「金を掛けたくないから、本来なら必要な安全性を無視して、こういうものを発注して作らせておいて、しかも出来てからずっと点検も改修も怠ってきたから」ではありませんか。

 

でも、それでいてまた今回も、専門の業者に頼むと金がかかってしまうから、金のかからない教員やPTAが点検するというのならば。同じことの繰り返しではないのか、と思います。いったいどこに反省があるのかと思います。

 

 

 

 

さて。5/27ですが私は所属会の先輩たち9人と静岡市内で、みどりの道のパトロールへ参加しました。所属会が担当しているルートは、大きく別けると4つです。今回のように10人ぐらい参加者がいると、やり繰りはずいぶん楽になります。

 

当日のGPS記録はこちらにあります。 

みどりの道のパトロール(俵峰〜林道) - 2018年05月27日 [登山・山行記録] - ヤマレコ

 

 

 

私は6時50分に静岡駅へ到着するMさんを待っていました。その待っている時に、もう集合しているK先輩から電話がありまして。私とMさんのふたりで、俵峰から林道までの間をパトロールして欲しい、とのことでした。

 

私はどこでも構わないですし、担当している4つのルートは一通り分かります。今回は参加者が多いので、4つのルートのうちのひとつを、林道の上側と下側とさらに別けています。林道の上側はK先輩たちで見て回るので、林道の下の側だけを私とMさんのふたりで見てくることになりました。

 

K先輩は、もうずっと前にブログをアップしています。

静岡の山と渓 稜線に林道が!

 

 

 

 

では、当日の写真を見ていきましょう。

 

 

 

 

そんなこんなで、私とMさんは俵峰の集落の奥に向かいます。集落を過ぎて、茶畑の奥に登山口があります。

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スタートして、もう、すぐにルートが草でいっぱいになっていました。さっそく草刈りです。

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ここはかつて、沢沿いに付けられていたルートが崩れたために、ルートを新たに付けなおしたところです。朝の電話ではK先輩から、特にここの状態を良く見てくるよう言われています。トラロープとピンクテープで、崩れたところを迂回するように、新しくルートが付いています。

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まあ、いつかは、こっちの新しいルートも崩れてしまうのかも知れませんが。とりあえずしばらくの間だったら、この新しいルートで何とかなると思います。たぶん山に慣れているひとだったら、それほどの問題は無いんじゃないかな。そして山に慣れていないひとは、こんなところには来ないと思うのです。

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コアジサイがいっぱいに咲いていました。

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もう一枚。

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この先はトラバースが続きます。

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テープを付けて、倒木を処理して、指導票を書き直して、パトロールは続きます。

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放棄されたワサビ田と、その沢の上流に掛かる橋まで来ました。

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橋を過ぎた直後ですが、ルートが崩れかけています。今回の私たちが見て回った範囲では、ここが一番危険でした。一緒に行ったMさんが、その、ルートが崩れかけているところを越えようとしています。ロープこそ付いていますが、さて、どうしたものかなあ。さすがに私たちだけでは、もう、ちょっと、手に負えない状況です。

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上の林道が見えてきました。林道と交わる前後を草刈りです。

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俵峰から伸びてくる林道まで来ました。たっぷり休憩したら、また草刈りです。

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草刈りの前です。林道に出てくるところ。1年で春と秋の2度だけでも、草刈りをやるのとやらないのでは、ルートの状況は大きく変わると思うから。これで完璧とか、そういう事は思っていないけど。出来るだけのことはやろうと、そう思います。

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草刈りの後です。林道から上へ進むところ。さあ、では、ぼちぼちルートを戻りましょう。

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台風とか大雨とか、逆に大雪があると、ルートは大きく破壊されてしまうこともありますが。最近はそういうこともあんまり無くて、助かっています。

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沢の淵を通過します。ここでも、もう、上の方はオーバーハングしていますから。そのうち崩れる気がします。

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放棄された茶畑の中です。ここも行きと帰りに草刈りです。私は全く詳しくないのですが、ワラビとかゼンマイとか色々な山菜が、大きく育っていました。

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今回のパトロールは、まずまず順調に進んで良かったです。俵峰の駐車場まで戻ってから私たちは、私たちが下り返した林道の、その上をパトロールしているK先輩たちを迎えに行きました。

 

 

 

ところで。ここ俵峰の集落には、安倍七騎のひとり杉山氏の居館がありました。今でも俵峰には、その杉山屋敷の石垣が残っています。

 

安倍七騎 - Wikipedia

 

で。その杉山屋敷の裏から伸びる尾根のうえに、おそらくは詰めの城があるんじゃないか、という書き込みを見まして。今回、時間があったので寄ってみました。この神社がありました。

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しかし。少なくとも私が見た範囲では、この杉山屋敷の裏から伸びる尾根のうえに、明らかな城跡と呼べるほどのものはありませんでした。見当たりませんでしたが、とはいえ、杉山屋敷の裏から伸びる尾根があるのなら、最低でも空堀くらい作って、断ち切っておくような気もしますが。どうなのか、よく分からない。

  

終わってから私たちは静岡市内にある美肌湯(びじんゆ)へ寄り道しました。
http://ofurocafe-bijinyu.com/lounge

 

 

 

あとは、今回のパトロールを終わっての感想ですが。

 

 

 

安全には、どうしてもお金がかかるし。更に言えば安全には、手間もかかるのです。

 

最低限に必要なお金さえもかけないで構造物を建てさせたなら、鉄筋を間引くだとか、コンクリートを水増しするだとか、そういう不正が行われても全く不思議では無くて、どうしても安全性に問題が起きてしまいますし。だいたい注文したからといって、注文した通りに出来ているとも限りません。更に言えば完成時は合格でも、年月を経るうちにダメになってしまう事もあります。

 

だから建築物や構造物は、最初に安全性が確保されたものを作らせるためには、どうしても最低限のお金を掛けないことには話が始まらないですし。いったん作ったからといって、必要な点検や改修を怠っていたら、やっぱり安全性は確保されないのです。

 

 

 

たぶん、何だってそうなのでしょうが。

 

 

 

という訳で。少なくとも私は、必要な代金をお客さんから頂くことは、業者の側のためばっかりではなくて。まわりまわって、お客さん側のためでもあると思っています。

 

そしてまた、点検や改修も、やっぱり必要だと思いますから。今回のパトロールのように声を掛けてもらえれば、状況が許す範囲で、なるべく参加しようと思っています。